「面会交流を妨害ないし拒否すること」は基本的人権を侵害する不法行為とする司法動向が広がっています

以下の裁判例を自由面会交流集団訴訟の訴状から拠出し、事件番号などを添えておきました。今後、判決文等を掲載します。

親子の面会交流権は,親と子のそれぞれの基本的人権であることについては,以下の日本の裁判例においても認められています。

  1. 昭和39年(家)10192号(東京家庭裁判所昭和39年(1964年)12月14日決定
     「未成熟子に対する面接ないし交渉は,・・この権利は,未成熟子の福祉を害することがない限り,制限されまたは奪われることはないものと考える。」
  2. 昭和42年(ラ)382号(東京高等裁判所昭和42年(1967年)8月14日決定
     「親権者とならなかった親がその子と面接することは、親子という身分関係から当然に認められる自然権的な権利である」
  3. 昭和43年(家)807号(大阪高等裁判所昭和43年(1968年)5月28日決定
     「面接交渉権」という表現を用いながら,これについて,親が本来的に有する権利であるとしました。
  4. 平成5年(家)433号(大阪家庭裁判所平成5年12月22日決定
     「いかなる子どもも,個人として尊重され,平和的文化国家の有用な構成員として,人格の完成をめざし,心身の健全な発達を求める基本的人権が保障されなければならない(憲法第26条第1項,教育基本法第1条)。すなわち,子は民法上親の権利の客体である以前に,憲法上の権利主体であることが看過されてはならないのである。
     このような精神に照らせば,面接交渉権の性質は,子の監護義務を全うするために親に認められる権利である側面を有する一方,人格の円満な発達に不可欠な両親の愛育の享受を求める子の権利としての性質をも有するものというべきである。」
  5. 平成10年(ワ)548号(静岡地裁浜松支部平成11年(1999年)12月21日判決
     「かくて,子との面接交渉権は,親子という身分関係から当然に発生する自然権である親権に基き,これが停止された場合に,監護に関連する権利として構成されるものといえるのであって,親としての情愛を基礎とし,子の福祉のために認められるべきものである。」
  6. 平成25年(ラ)第1205号(東京高裁平成25年(2013年)7月3日決定
     「子は,同居していない親との面会交流が円滑に実施されていることにより,どちらの親からも愛されているという安心感を得ることができる。したがって,夫婦の不和による別居に伴う子の喪失感やこれによる不安定な心理状況を回復させ,健全な成長を図るために,未成年者の福祉を害する等面会交流を制限すべき特段の事由がない限り,面会交流を実施していくのが相当である」
  7. 平成30年(モ)第4031号(横浜地方裁判所平成30(2018年)年7月20日決定
     介護施設内にいる両親と三女の面会妨害行為を長女と次女2人が行った事件において,面会妨害行為禁止仮処分決定を認可した横浜地裁平成30年(2018年)7月20日決定は,「債務者の意向が両親の入居している施設等の行為に影響し、債権者が現在両親に面会できない状態にあるものといえる。」等として,人格権の一内容としての「子の両親に面会する権利」に基づき,子が親に会うことを求めることを妨げることはできないと判示しました。
  8. 平成30年(ワ)第14188号(東京地方裁判所令和元年(2019年)11月22日判決)  また,東京地裁令和元年11月22日判決は,7の事件について,両親との面会妨害行為を行った長女と次女2人に対して三女が損害賠償を求めた事件において,「親と面会交流したいという子の素朴な感情や,面会交流の利益は法的保護に値する」として賠償命令を出しました。

これらの裁判例からも明白なように,親と子の面会交流権は,日本国憲法下では,憲法13条が保障する人格権や幸福追求権に含まれる「基本的人権」として保障されているものです。

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